旅先でのひとりごはん。ランチはともかく、夕食のお店選びに頭を悩ませることが結構あります。
そんなときよく利用するのがお蕎麦屋さんです。どんな街にも必ず評判のいいお店があるもので、口コミを頼りに探すことにしています。
そしてお蕎麦屋さんのいいところはおいしいお酒とおつまみが頂けること。小樽の街にも素敵なお蕎麦屋さんがありました。
JR小樽駅から歩いて5分ほど、静屋通りと呼ばれる路地裏にある小樽蕎麦屋籔半。昭和29年(1954年)創業の老舗です。
現在の店舗は小樽の歴史的建造物である、
- 旧金澤友次郎(伍楽園)邸
- ニシン漁の網元白鳥家の石蔵
- 古い割烹料亭
以上3つを移築したものです。
弊店の現店舗は、昭和61年小樽市富岡一丁目にあった 『伍楽園・金澤友次郎邸』の売却・解体にともない、 所有者の岡田愛子氏 の御好意を得て、母屋部材を移築し、再利用し建てられました。(中略)
『伍楽園・旧金沢友次郎邸』は、明治37年(1904年)、函館・福島町出身の回船業・金澤友次郎氏によって 小樽別邸として建築されものでございます。藪半HPより
中に入るとすぐに待合があり、奥に長いフロアには4人掛けのテーブル席が並びます。その先には囲炉裏のある板の間と蔵の中にしつらえた和室。2階にも座敷があるので、なかなか収容力のある大きなお店です。
冷たいせいろもいいけれど、せっかくニシン漁で栄えた歴史がある街・小樽に居るのですから、ここはやはり「にしんそば」を頂くことにしました。
2種類から選ぶことができるお蕎麦は北海道産の粉を使った地物粉麺で、そして日本酒も少し頂きたいので蕎麦屋親爺の隠し酒を一緒にオーダーしました。
まずはお酒から。常温の日本酒はすっきりとした 超辛口で飲みやすく、あての蕎麦味噌との相性も抜群です。
「蕎麦屋でちょい飲み=粋な大人の嗜み」という公式が私の中にはあるのですが、側から見るとどんなものなのでしょうか。ただの飲兵衛にしか見えないのかも⁈
そしてにしんそば。身欠きニシンは蕎麦の上ではなく、別皿に盛られていました。
これが酒の肴にはぴったりで、ほろほろっと柔らかく仕上がった身は噛めば噛むほどに旨みが増すようです。
香りのよいお蕎麦は鰹の出汁の効いたつゆとよく絡み、のどごしよくつるつるっと頂けました。
コロナ禍で客足が遠のいた飲食店の例に漏れず、土曜の夜にもかかわらず私の他には4組のお客がテーブル席に居るのみで店内はひっそりとしていました。
少しでも客足が戻りますようにと願っています。
インフォメーション
【住所】
小樽市稲穂2-19-14
【TEL】
0134-33-1212
【アクセス】
JR小樽駅から徒歩4分
【営業時間】
11:00~16:00, 17:00~20:00
火曜定休
各種クレジットカード・電子マネー使用可