ドイツ最古の街であるトリーア。その歴史は紀元前16年にローマ帝国皇帝アウグストゥスが
その成り立ちや世界遺産に登録された歴史的建造物の存在で、ヨーロッパでは名の通った観光地。
でも街を歩いてみるとバリバリの観光地というよりは、生活感のある街並みの中に突然ポン!とローマ遺跡があるといった感じで、地方都市らしいのどかさが漂っていました。
トリーアの世界遺産
1986年に世界遺産として登録されたのは、
円形劇場
モーゼル川の橋
バルバラ浴場
イゲルの円柱
ポルタ・ニグラ
皇帝浴場
アウラ・パラティナ
大聖堂
聖母聖堂
イゲルの円柱以外の8ヶ所はトリーア市内にありますので、すべて観て廻ることも可能です。私はこの中から5つを選んで行ってきました。
街歩きのルート
こんな感じでポルタ・二グラから最終目的地の円形劇場までのんびり歩いて行きます。
ポルタ・ニグラ
ラテン語で「黒い門」という意味のポルタ・ニグラは、186年から200年にかけて市壁の北門として建設されました。ちなみにその頃の日本はまだ弥生時代、当時のローマ帝国の高い技術に驚いてしまいます。
最上階からはトリーアの街を一望できます。狭い螺旋階段で行くしかないので、全然バリアフリーではないのですが、ぜひ上ってみることをおススメします。
可動式のチケットブース。
【見学時間】
9:00 - 18:00
【見学料金】
4.00€
トリーア大聖堂
聖ペテロ大聖堂とも呼ばれるトリーア大聖堂は、ドイツ最古の大聖堂にしてトリーアの主教座聖堂です。
主教座とはカトリック教会の教区を管理し、大司教が所在している聖堂に対して与えられる称号で、必ずしも大聖堂=主教座ではありません。270年頃には最初の司教が存在していたそうです。
漆喰と象眼細工の装飾と精巧な彫刻で飾られたバロック様式のドーム天井。素朴な外観とは対照的な豪華な装飾です。
【見学時間】
06:30 - 18:00
聖母教会
トリーア大聖堂の隣に建つ聖母教会は、1235年から1260年にかけて建てられたゴシック様式の教会です。
アーヘンの大聖堂は八角形の集中式建築でしたが、こちらは身廊はギリシア十字形の集中式建築です。集中式建築はビザンチン様式の時代に多用されたものなので、ゴシック様式の時代の教会としては珍しいようです。
ステンドグラス越しに紅く染まった光が落ちてきます。
【見学時間】
06:30 - 18:00
アウラ・パラティナ
選帝侯宮殿の後ろに見えているアウラ・パラティナは、310年頃コンスタンティヌス帝によって建てられた謁見のための宮殿です。
大聖堂から皇帝浴場に行く途中にあるので見学するつもりだったのですが、入口付近でアジアの某大国の観光客と遭遇したので回避してしまいました。
皇帝浴場
こちらもコンスタンティヌス帝の時代の遺跡。ローマのカラカラ浴場に次ぐ規模の公衆浴場です。「テルマエ・ロマエ」の世界ですね。
この日の最高気温は31℃。日陰もない広大な敷地を隅から隅まで歩くなんてことはとても無理でした。早々に地下に潜ります。
ヒンヤリとした地下に入ると少しホッとします。
地上はもはや廃墟ですが、地下はかなりちゃんとした状態で残っています。まるで迷路のようにはりめぐらされた通路を歩いていると、出口が判らなくなっちゃうかも?と少し不安になるくらいでした。
【見学時間】
9:00 - 18:00
【見学料金】
4.00€
円形劇場
最後にやってきたのは円形劇場。ここで剣闘士の決闘や猛獣との闘いなどの
楕円形の劇場は約2万人の観客を収容できたそうです。階段状の座席を上って見晴らしのよいスポットまで行くのが結構しんどかった。
その昔ポンペイを歩いた時にも感じましたが、
遺跡巡りは体力勝負です。
地下にも降りることができます。粘土質の土らしく水捌けが悪いようです。 ところどころに大きな水溜りができていました。
【見学時間】
9:00 - 18:00
【見学料金】
4.00€
81番のバスで帰る
円形劇場の見学を終えた頃には暑さで消耗しきっていたので、劇場前のバス停から81番のバスに乗ってホテルまで戻りました。チケットが無くても運転手に直接2€支払ってOKでした。
部屋に戻る前にウェルカムドリンクのチケットを利用してビールをいただきました。
カラッカラに乾いていた喉を潤すだけでなく、全身に沁み渡るような旨さでした。暑い時にはやっぱりビールだね。